ビルトインガレージ付きの3階建てを建てるには?後悔しない間取りを作る4つのコツ
「家の一階に自分の車を停めたいけど、敷地が狭くて無理かも……」
「車を停めるために近隣の月極駐車場を借りているけど、もったいないし、行き来が面倒くさい・・・」
「雨の日の乗り降り、子どもを連れていると本当に大変だから、もっと楽にしたい」
こんな悩みを感じていませんか?
そんな悩みを解決してくれるのが、ビルトインガレージ付きの住宅(いわゆるガレージハウス)です。
駐車スペースを確保しにくい都市部でも、敷地内にスペースを確保できる点が大きなメリットです。また、屋根付きのため車が雨風にさらされにくく、玄関との動線も短くなるなど、暮らしやすさの面でもメリットが多い特徴があります。
とはいえ、限られた敷地内に駐車スペースを作り、快適な居住スペースも両立するためには、設計に工夫が欠かせません。
この記事では、ビルトインガレージで車を駐車するために必要な土地の広さと、快適な間取りを実現するための「4つのコツ」について分かりやすく解説します。さらに、「もう少し居住スペースにゆとりが欲しい」という方に向けて、4階建て木造住宅という選択肢もご紹介します。

この記事でわかること |
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・車ガレージに停めるために必要な広さと寸法の目安 ・3階建て住宅でビルトインガレージを実現する間取り設計の考え方 ・設計段階で押さえておきたい6つの具体的な工夫 ・駐車スペースと快適な住空間を両立できる「4階建て住宅」という選択肢 |
ビルトインガレージで必要なスペースは「車の大きさ+縦横60cm」
ビルトインガレージで必要なスペースは車の寸法に対して、縦、横それぞれ、約60cm以上の余裕を持たせることです。
・車の乗り降りがスムーズにできる
・トランクや後席から無理なく荷物を出し入れできる
・駐車や出庫の際にストレスなく車を出し入れできる
など、日常の使い勝手と人が通る動線を考慮した設計が必要です。人ひとりが歩くために必要な通路幅は一般的に約60cmと言われていることから、最低でも60cm前後の余裕を持たせることは妥当と言えるでしょう
必要な広さの目安 車の大きさ別
軽自動車の場合
軽自動車の車体寸法はおおよそ幅1.5m × 奥行き3.4mです。
ここに前後左右60cmずつスペースを足すと
幅2.7m × 奥行き4.6mほどのスペースが必要になります。
一般的な乗用車の中ではサイズが小さめで、車種ごとの寸法差も大きくないため、狭い土地や極小地のビルトインガレージでも駐車スペースを比較的確保しやすいのがメリットです。
5ナンバー車の場合
5ナンバーサイズには、コンパクトカーが多く、幅1.7m × 奥行き4.2m前後です。
ここに前後左右60cmずつスペースを足すと
幅2.9m × 奥行き5.4mほどのスペースが必要になります。
軽自動車よりは大きくなるものの、3ナンバー車と比べればコンパクトで、必要なガレージ寸法もそこまで大きくならないのが特徴です。
3ナンバー車の場合
3ナンバーサイズの乗用車の多くは、幅1.8m〜1.9m × 奥行き4.8m〜5.0m前後です。
ここに前後左右60cmずつのスペースを足すと、
幅3.0m〜3.1m × 奥行き5.8m〜6.0mほどのスペースが必要になります。
ただし、3ナンバー車は車種によってサイズが大きく異なります。ガレージを計画する際には、実際の車の寸法をしっかり確認したうえで、余裕のあるスペースを設計する必要があります。
「どのように使いたいか」によって必要なスペースは変わる
とはいえ、ビルトインガレージに必要な広さは「どのように使いたいか」によっても大きく異なります。
たとえば、普通車を2台並べて停める場合は、車体同士がぶつからずにドアを開閉できるだけの間隔を確保しなければならないため、2台分の幅に加えて両サイドにも余裕を持せた間口6.0m、奥行き6.0m程のスペースが必要になります。
また、車に加えてバイクや自転車を同じガレージに収納したい場合は、車の横や奥にそれらを配置できるスペースが必要です。特にバイクは自転車のように壁掛けができない上に、車体サイズが大きいアメリカンバイクや大型バイクなどはスペースを圧迫します。取り回しを考えると横方向にプラス1m前後の余裕を持たせておくと安心です。
さらに、ガレージ内で車の整備や洗車などを行いたいなら、作業動線を考えてさらに余裕を持ったスペースの確保が必要になります。
このように、ビルトインガレージは利用目的によって求められる広さが変わるため、ガレージを計画する際は、車のサイズと合わせて「自分がそこで何をしたいのか」をしっかり考えたうえでを設計することが重要です。

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ビルトインガレージ付きの3階建ての後悔しない間取りを作る4つのコツ
POINT1
必要なスペースを
しっかり確保する
車1台分の駐車スペースを横幅いっぱいに取ろうとすると、柱や外壁の厚みが思った以上にスペースを削ります。
特に車幅が1.7〜1.9mあるコンパクトカーや3ナンバー車の場合、ガレージの間口は3.0m程度確保しておくと、乗り降りや荷物の出し入れが格段にしやすくなります。
POINT2
居住スペースは
2階より上に集約する
1階部分に居住スペースを割り当てると、ガレージが極端に狭くなりがちです。
車のサイズに対してギリギリの寸法では毎日の出し入れがストレスになるため、1階は思い切って駐車専用にし、生活空間は2階以上に集約するのが、快適さと使いやすさを両立するコツです。
POINT3
人や車の動線を
考えた間取りにする
ガレージと玄関を近づけたり、室内に直接入れるドアを設けるなど、動線を意識した間取りづくりがポイントです。
また、ガレージのシャッターは、オーバースライダー式や巻き上げ式など種類によって必要なスペースが異なります。これらを考えた動線にすることで、使い勝手の良さを実現できます。
POINT4
車の買い替えや将来の使い方を見越した間取りにする
車の買い替えや将来の使い方を見越した間取りにするのも重要です。
特に、将来大きな車へ乗り換えを検討しているのであれば、その車が停められるだけのスペースを確保する必要があります。

2. 居住スペースは2階より上に集約する



このようなビルトインガレージ付き3階建て住宅は、1階は思い切って車を停めるスペースのみにすることが多くなっています。
都市部の土地は間口や奥行きが限られているケースも多く、1階に居住スペースを無理に設けようとすると、部屋もガレージも中途半端な広さになってしまい、どちらも快適に使えない間取りになりやすいのが実情です。特にビルトインガレージの場合、壁や柱、階段の配置で有効寸法が削られ、車の乗り降りすら窮屈になることも珍しくありません。
2階以上に居住スペースをまとめてしまえば、1階は車と玄関をスムーズに行き来できるゆとりのあるガレージにできます。さらに、2階と3階を分けて使う場合も、同じ機能(寝室や居室、リビングやダイニング)を持つ部屋を近くにまとめることで生活動線が整理され、家全体の使い勝手が大幅に向上します。例えば、LDKと水回りを2階に集約し、寝室や子ども部屋を3階に配置すれば、無駄な移動が減り、日常の家事や生活が効率的になります。
家族が帰ってきても、リビングを通過する動線にすることで家族間のコミュニケーションが自然に行える間取りにできます。
1階に無理やり部屋を配置して「なんとか住める」状態にするよりも、2階以上に居住スペースをまとめて、1階を広めのガレージとして確保した方が、限られた土地を有効活用しつつ、暮らしやすさと駐車のしやすさを両立できます。
3. 人や車の動線を考えた間取り設計にする

使い勝手の良いガレージを作るには、ガレージの位置、玄関や階段へのアクセス、車の出し入れのしやすさなどを細かく計画することが大切です。
たとえば
・ガレージ前の道路幅が狭い場合や敷地が変形地の場合は前面道路から直進または緩やかな角度で入庫できる位置にガレージを配置する
・ガレージから玄関までの動線を短くして、雨の日や買い物帰りに重い荷物を持ったままでも移動を楽にする
・開閉に余分なスペースが必要ないシャッターを選んで、限られた敷地を有効活用する
・車椅子が必要な家族のために、広めの間口とスロープを設けてそのまま家の中へアクセスできるようにする
など、人と車がそれぞれスムーズに動けるよう計算された間取りを組むことで、限られた敷地でもストレスのない生活動線を確保でき、ビルトインガレージの利便性を最大限に引き出すことができます。
4. 車の買い替えや将来の使い方を見越した間取りにする
ビルトインガレージは一度建ててしまうと、後から大幅にサイズを変更するのが難しい空間です。そのため、車の買い替えや利用方法の変化、将来的な設備の追加まで考慮した余裕のある間取り設計が必要です。
今はコンパクトカーに乗っていて、将来子どもが増えてミニバンやSUVに買い替えたいと思っているなら、最初から大きな車が入るスペースを確保しておけば、車種が変わっても対応できます。
バイクや自転車の保管スペース、趣味の作業場、アウトドア用品の収納スペースなど、ガレージを車を停める以外の目的に使いたいなら、車の周囲に1m程度の余裕を確保することで、メンテナンス作業や荷物の出し入れがしやすく、簡易な収納スペースなども設置できます。
さらに、近年は電気自動車(EV)の普及が進んでおり、自宅での充電設備の設置が必要になる場合もあります。充電器の設置場所や配線ルートを確保できるよう、最初からガレージで利用するコンセント位置を計画しておくことも将来を見据えた設計の一つです。
どうしても、現状だけを基準にしたギリギリの寸法でガレージを設計すると、手直しが効かず後悔する可能性が高いため、将来を見据えた余裕のある間取り設計にすることが重要です。


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あと少しスペースに余裕があったら…と思ったら、木造4階建てを考えてみませんか?
ビルトインガレージ付きの3階建て住宅を建てる上で大事なのは余裕を持った設計を行っておくことです。
車のサイズに合わせた十分なスペースの確保や、1階を駐車場だけにする間取り、生活動線を意識した設計、将来を見越したスペースや設備の導入など、あらかじめ余裕を持った設計にすることで、数年後も後悔しないビルトインガレージを実現できます。しかし、本当はこんなこと思っていませんか?
・家族が増えた時のために、もう少し部屋の数に余裕が欲しい
・車やバイクだけじゃなく、ホームシアターやアウトドアなど他の趣味が楽しめる空間も欲しい
・家族の居住スペースと駐車スペースを確保しながら、ワークスペースも作りたい
・収納や自由に使える部屋を増やして、暮らしをもっと快適にしたい
など、自身の趣味や家族のことを考えると、もう1部屋欲しい。けれど、鉄骨造やRC造で4階建てを建てようと思うとコストがかかりすぎて現実的じゃないから木造3階建てで我慢しよう、、、。そんなふうに諦めてしまってはいませんか?
そんなときに検討してみてほしいのが、「木造4階建て住宅」という選択肢です。プラス1フロア増えるだけで暮らしの自由度が大きく広がります。
4階建てなら、十分な居住スペースを確保しながら他の趣味も楽しめる!
4階建ての家は、縦の空間を活用することで、車の駐車スペースと家族の居住スペースを確保しつつ、このような「夢の空間」を実現する可能性を秘めています。

地下室は防音効果があるので、様々な用途で使用可能です

洋室には扉で区切られた趣味部屋も併設

夕日が差し込み、スカイツリーが見える屋上

約40㎡ある屋上の広々ルーフバルコニー
・趣味の地下室の活用
防音性に優れた地下室は、外部の喧騒から隔絶された静かな環境になります。ホームシアター、音楽スタジオ、楽器練習室、書斎、トレーニングルーム、ワインセラーなど、趣味のための特別な空間にすることができます。温度変化が少ないため、食品や美術品の保管にも適しています。都市の喧騒から完全に切り離された自分だけの場所として、集中力が必要な作業や、誰にも邪魔されない趣味の時間を満喫することができます。
余暇を充実させる屋上テラスの活用
遮るものが少ない屋上は、周囲の視線を気にせず開放感を味わえるプライベートな空間です。ガーデニング、家庭菜園、バーベキュー、アウトドアダイニング、ミニプール、あるいは星空を眺めるためのリラックススペースなど、様々な用途に活用できます。都市の景色を一望しながら、日々の疲れを癒す贅沢な時間を過ごし、自宅にいながらまるでリゾートにいるような気分を味わうことも可能です。プライベートな空間でありながら、風を感じ、空を見上げられる開放感は、4階建てならではの特権と言えるのではないでしょうか。
木造4階建て住宅「もくよん」で実現する趣味と快適性を両立した暮らし
OU2HAUSが手がける木造4階建住宅「もくよん」は、まさにその発想を形にした住まいです。
バーベキューなどのアウトドアスペースとしても活用できる「屋上テラス」、高い防音性を活かしてホームシアターや楽器練習室、トレーニングルームなどの趣味部屋として活用できる「地下室」を併用することで、4階建てとは思えない広い居住空間が実現できます。
地震に対しても、耐震等級3、または耐震等級2+制振を実現し、防火地域にも強い防火性能を有します。また、断熱投球も6以上とすることで、夏涼しく、冬暖かい家を4階建て木造住宅で可能にしました。
「もっと趣味に没頭できるスペースが欲しい…」
「けど、費用や安全面は気になる」
そんな方こそ、OU2HAUSの木造4階建て住宅「もくよん」はうってつけです。

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まとめ:3階建てのガレージハウス建てるなら「余裕を持たせた設計」が必要
ビルトインガレージ付きの3階建て住宅を建てる上で大切なのは、将来を見据えてスペースや設備に余裕を持たせることです。
・停めたい車のサイズ+60cmの余裕があるスペースを確保する
・人の通り道や荷物の出し入れを意識した動線設計を行う
・将来の車の買い替えや他の用途にも対応できるような設計にする
など、こうしたポイントを押さえた設計をしなければ、毎日の車の出し入れや荷物の積み降ろしにストレスを感じたり、数年後に車を買い替えたときにガレージが狭くて使いづらくなるなど、後悔につながりかねません。
そして、もし「もう少し部屋数が欲しい」「趣味の部屋やワークスペースも作りたい」と考えているなら、木造4階建て住宅という選択肢を検討してみてください。1フロア増えるだけで、十分なガレージスペースと居住空間を確保しつつ、暮らしの自由度を大きく広げられます。
OU2HAUSでは、都市部の限られた土地でも快適に暮らせる間取りや設計のご相談を承っています。「ビルトインガレージを作りたいけどスペースが不安」「4階建ても検討したい」という方は、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。あなたのライフスタイルにぴったりの家づくりをご提案いたします。