
都心部で家を建てようと考えたとき、立地や駅からの距離、周辺環境の利便性を優先すればするほど、敷地の広さには限りが出てきます。特に東京都内は30坪前後の土地が一般的であり、その限られた面積の中で、快適に過ごせる広さを確保したいと思った時「3階建て住宅」が選択肢の一つとして浮かんでくる人も多いのではないでしょうか?
しかし、住宅は単純に階数を増やすだけでは、住み心地は良くなりません。空間をどのように使いこなすか、どのように光を取り込むか、どう家事動線を動きやすくするか、そしてどう収納を確保するか。
こうしたポイントを意識した間取り作りを行うことで、はじめて「広く感じる3階建て住宅」が完成します。
この記事では、実際に建てられた3階建て住宅の間取りを基に、広く快適に暮らすための具体的な工夫を解説していきます。さらに、「もっと空間の自由度がほしい」「趣味部屋や在宅ワークスペースも欲しい」などといった様々なニーズを持つ方に向けて、同じ敷地面積でより広い居住スペースが確保できる「木造4階建て住宅」という選択肢もご紹介します。
この記事でわかること |
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・3階建て住宅で「広く感じる間取り」をつくるための基本的な考え方 ・空間のムダを省く階ごとの役割分担とゾーニングのコツ ・縦方向の高さや段差を活かして体感的な広さを生み出す工夫 ・デッドスペースを収納として有効活用するアイデア ・より広い空間を求める方に向けた木造4階建て住宅という選択肢 |
「30坪・3階建て」で狭さを感じさせない間取りを作る4つのコツ
POINT1
各階ごとの役割分担を明確にして、動線を整理する
3階建ては各階の役割を明確に分けることで、無駄な動線を防ぎ、空間を効率的に使えるようにします。
例えば、1階はガレージと玄関、2階にLDK、3階は個室など、各階ごとの用途を整理することで、視覚的にも広がりを感じる間取りになります。
POINT2
ロフトやスキップフロアで
縦方向に空間を使う
吹き抜けやロフトを取り入れ「縦空間」を生かす設計とすることで、限られた床面積でも奥行きまたは解放感を感じられる空間になります。
また、ロフトは収納や子供部屋など様々な用途にも使え、容積率を増やさずに床面積を広げられる手段にもなります。
POINT3
壁・仕切りの配置で奥まで
視線が抜ける空間にする
空間を広く見せるには、視線の抜けを意識することが重要です。
壁や仕切りの配置を工夫して視界が奥まで届くように設計すれば、同じ面積の空間でもゆとりが生まれ、実際よりも広さを感じられます。
POINT4
デッドスペースを利用した収納を活用する
階段や床下、壁の厚みを使った収納は、空間を圧迫せずに収納量を増やすことができます。
さらに、造作収納やクローゼットなどを取り入れることで、生活感を抑えながら室内をすっきりと保つこともできます。

1. 各階ごとの役割分担を明確にして、動線を整理する



30坪に3階建て住宅を建てる場合、各階の面積にはどうしても限りがあります。
そのため、階ごとに明確な役割を持たせ、動線を整理することが重要です。
例えば
・1階は玄関やビルトインガレージをまとめた「機能的な空間」
・2階は各階からのアクセスのしやすさと日当たりの良さを活かした「家族で集まる空間(リビングダイニング)」
・3階は寝室や書斎のような静かで落ち着ける「プライベートな空間」
にするなど、各階ごとに同じような機能を持った部屋をまとめることで、スペースの重複を防ぎ、限られた床面積でも広い居住空間を確保することができます。
このような間取りは居住スペースが広がるだけでなく、家の中の移動が楽になり、洗濯や炊事といった毎日の家事も効率的にこなせる住まいとなります。
2. ロフトや吹き抜けで縦方向に空間を使う

ロフトや吹き抜けで縦方向の空間を活用するのも、限られた面積を広く使ううえでとても有効です。
ロフトは、天井高を確保できる部分に設けることで、収納スペースや書斎、子どもの遊び場など、幅広い用途で活用できます。一定条件を満たすことで延床面積に含まれないケースも多く、容積率に制約のある都市部では、容積率を増やさずに床面積を広げられる貴重な手段にもなります。
吹き抜けは、上下階をつなぐ大きな開放空間を生むことで、視界の抜けや天井の高さによる「縦の広がり」を感じさせてくれます。自然光も上下に届きやすくなるため、室内全体が明るくなり、開放感が一層引き立ちます。
このように、空間を立体的に構成することで、面積以上の広がりと変化のある間取りが実現します。

3. 壁・仕切りの配置で奥まで視線が抜ける空間にする


30坪の土地には、間口が狭く奥行きのある形状も多いため、視界や光が奥まで抜けるような工夫が求められます。
たとえば、階段の手すりや蹴込みをスケルトン仕様にすることで、視線を遮らずに空間の奥行きを強調できます。大きな窓と合わせれば、自然光の広がりも感じやすくなり、空間全体の印象が明るく、開放的になります。
また、リビングとキッチンを仕切らず奥まで一直線に視線が抜けるようにするのも、動線と相まって自然な奥行きが生まれ、圧迫感の少ない空間にすることができます。
このような「視界が途切れない設計」を意識することで、30坪の限られた敷地でも、驚くほど広がりを感じられる空間が実現できます。
4. デッドスペースを利用した収納を活用する
部屋に物が溢れていると、それだけで空間がごちゃついて見え、実際の面積以上に狭さを感じるものです。だからこそ、「モノを隠す収納」を家づくりの段階で計画的に取り入れることが大切です。
階段下に掃除機や防災用品を収める収納スペースを設ける
洗面所や玄関、トイレといった限られたスペースには、壁の厚みを活かした収納を設ける
キッチンや子供部屋に造作棚を設ける
天井高を活かしたロフトスペースを作る
床下を活かした収納スペースを用意する
など収納そのものを目立たせず暮らしの中に溶け込ませることで、見た目のごちゃつきを抑えつつ、実際の動線もスムーズに整います。
その結果、限られた床面積を消費せずに「より広く使える間取り」が実現できるのです。


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それでも足りない…と思ったら、木造4階建てを検討してみませんか?
30坪に3階建てを建てる上で大事なのは「スペースを無駄にしないこと」と「視覚的に広がりを感じられるようにすることこの両方を同時に行うことです。
物理的なムダを省く工夫と、広がりを感じさせる視覚的な工夫をバランスよく取り入れることで、30坪の3階建てでも驚くほど快適で心地よい暮らしが叶います。しかし、本当は「やっぱりもう1部屋ほしい」「もう少し広い家に住みたい」なんて思っていませんか?
たとえば
「趣味専用のスペースを持ちたい」
「1階をビルトインガレージにしながら、家族の居住スペースもしっかり確保したい」
「将来子ども部屋としても使える部屋があると安心」
など、家族それぞれの希望や将来のライフプランを考えれば、もう1部屋欲しい。けれど、鉄骨造やRC造で4階建てを建てようと思うとコストがかかりすぎて現実的じゃないから木造3階建てで我慢しよう、、、。そんなふうに諦めてしまってはいませんか?
そんなときに検討してみてほしいのが、「木造4階建て住宅」という選択肢です。地震にも火にも強い家もできてしまう提案です。
4階建てなら「 プラス1フロア分」広い床面積を確保できる
同じ約30坪の敷地に建てられた住宅でも、4階建てにすることで、圧倒的に広い延床面積を確保できます。実際に建てられた住宅で比較してみましょう。
敷地面積約30坪・3階建て住宅

敷地面積:96.60㎡(29.22坪)
延床面積:129.93㎡(39.3坪)
敷地面積約30坪・4階建て住宅

敷地面積:95.98㎡(29.98坪)
延床面積:240.10㎡(72.63坪)
どちらもほぼ同じ面積の敷地に建てられた住宅ですが、4階建ては3階建てと比べて延べ床面積が約1.85倍、約110㎡(約33坪)も広くなっています!
ビルトインガレージの有無、建築条件も異なるため一概にどちらが良いとは言えませんが、床面積の広さは恩恵も生み出します。
床面積が広がることで、
・子供部屋や趣味スペース用に6〜8畳の部屋をいくつか追加できる
・1階部分を丸々ビルトインガレージにしても余裕のある居住スペースが確保できる
・フロアごとに世帯を分けて二世帯・多世帯居住にも対応できる
など、3階建てだとスペースの関係で諦めていた暮らしも、叶えられる可能性が出てきます。
4階建てにすることは、単に居住スペースが広がるだけでなく、「どんな暮らしをするか」という選択肢そのものを大きく広げてくれるのです。


外観からは想像できない広さ! 敷地面積約30坪・4階建て住宅の間取り図: アートと共に彩り溢れる「もくよん®」の多世帯住宅
木造だから、コストを抑えて暮らしの自由度を広げられる
「でも、4階建てって高くつくんじゃないの?」
そう感じた方もいらっしゃるかもしれません。
鉄骨造やRC造(鉄筋コンクリート造)は、構造が大がかりになるぶん、建築費用はどうしても高くなってしまいがちです。
実際、木造と比べて、RC造の建築費は2〜3割程度高くなる傾向にあります。
木造であれば鉄骨やRC造と比べて材料費も安く、かつ施工期間も短いため、同じ4階建てでも建築コストを大幅に抑えられます。
コストを抑えながらも、4階建ての暮らしを実現できます。
万が一の火災や地震にも最新の耐火・耐震技術で対応可能
木造住宅というと、「火災や地震に弱いのでは?」と不安に思われる方も多いかもしれません。ですが、現在の木造4階建て住宅は、最新の耐火・耐震技術によって、こうした懸念にも十分対応できるようになっています。
・構造材には、燃えにくい処理が施された木材を使用
・各階ごとに防火区画を設けることで、万一の際の延焼を最小限に抑える設計
・窓やドアなどの開口部には防火設備を導入し、煙や炎の侵入を防止
・建物にかかる力を部材ごとに緻密に解析する「許容応力度計算」に基づいた構造設計
これらの対策によって、木造であっても安心して住める高い安全性を実現しています。
近年では、木造でも「耐震等級3」や「準耐火構造」に対応した住宅も登場しており、従来なら制限が多かった都市部や防火地域でも、コストを抑えつつ理想の住まいづくりが可能になってきています。
火災や地震といった万が一の事態にも、しっかり備えた木造住宅なら、安心して長く暮らせます。


耐震・耐火構造の木造モデルハウスがあります
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木造4階建て「もくよん」で実現する「プラス1フロア」の余裕がある暮らし

地下室は防音効果があるので、様々な用途で使用可能です

アウトドアスペースとしても活用できる屋上テラス
OU2HAUSが手がける木造4階建て住宅「もくよん」は、まさにその発想をカタチにした住まいです。
視線が奥まで通る吹き抜けやスキップフロアによって、限られた面積でも広がりを感じさせる空間設計。さらに、バーベキューなどのアウトドアスペースとしても活用できる「屋上テラス」、高い防音性を生かしてホームシアターや楽器練習室、トレーニングルームなどの趣味部屋として活用できる「地下室」を併用することで、4階建てとは思えない広い居住空間が実現できます。
火事や地震に対しても、許容応力度計算や準防火木材を構造材を用いるなどして、コストを抑えつつ、安全性にも妥協しない4階建て木造住宅を可能にしました。
「3階建てだとちょっと部屋が足りない…」
「けど、費用や安全面はやっぱり気になる」
そんな方こそ、OU2HAUSの木造4階建て住宅「もくよん」はうってつけです。
まとめ:空間を使い切る工夫で狭さを感じさせない間取りは作れる!
30坪の敷地に3階建ての家を建てるとき、もっとも大切なのは
・視線の抜けや吹き抜けを活かした“奥行き感”のある空間づくり
・階段や床の配置を工夫して収納や生活動線を無理なく確保する設計
・屋上や半地下スペースの活用など、立体的な空間設計
など、物理的なムダを省く工夫と、広がりを感じさせる視覚的な工夫をバランスよく取り入れることです。
そして、こうした発想をさらに発展させたのが、木造4階建てという選択肢です。木造でコストを抑えながら、1フロア分のゆとりをプラスすることで、より自由で快適な暮らしが実現できます。
「狭さを感じない家を建てたい」
「でも将来のために、もう少し余裕も欲しい」
そんな方は、ぜひ一度OU2HAUSにご相談ください。